歯科医院の LINE 公式アカウント運用:予約・検診のお知らせと、医療広告ガイドラインで気をつけること
歯科医院向けに、LINE 公式アカウントで予約を受け、定期検診につなげる使い方と、医療広告ガイドラインで気をつけることを、厚生労働省の原文を引用してまとめました。
- 歯科の LINE は「予約の入り口」「定期検診のお知らせ」「無断キャンセルを減らすリマインド」に使う
- 厚生労働省は、患者の希望で送るメールマガジンも広告規制の対象としている。LINE の配信も同じ考えで扱うのが安全
- 治療の効果についての患者の体験談や、誤認させるおそれのある治療前後の写真は配信しない
歯科医院の LINE 公式アカウントは、予約の入り口、定期検診のお知らせ、無断キャンセルを減らすリマインドの3つに使うと、受付の電話が減り、検診に戻ってくる患者さんが増えます。
一方で、医院からの配信は医療広告の決まりの対象になりえます。この記事では、使い方と一緒に、厚生労働省の「医療広告等ガイドライン」と「Q&A」の原文から、配信で気をつけることをまとめます。
歯科医院でよくある悩み
- 診療中に予約・変更の電話が続き、受付の手が止まる
- 治療が終わると、定期検診に来なくなる
- 無断キャンセルで、チェアが空いてしまう
リッチメニューの例(6つのボタン)
| 位置 | ボタン | つなぐ先 |
|---|---|---|
| 左上 | 予約・変更 | 予約システムの予約ページ |
| 中上 | 診療時間・休診日 | ホームページの診療時間のページ |
| 右上 | はじめての方へ | 初診の流れ・持ち物のページ |
| 左下 | 定期検診について | 検診の内容・目安の時期のページ |
| 中下 | アクセス・駐車場 | 地図 |
| 右下 | 質問する | トーク(チャット)を開く |
予約の受け方の選び方は、LINE 公式アカウントで予約を受ける3つの方法と、選び方にまとめています。予約システムが LINE でのリマインドに対応していれば、前日のお知らせを自動で送れます。
定期検診につなげる
治療が終わった患者さんに、検診の時期が近づいたら案内を送ると、検診に戻るきっかけになります。お一人ずつ時期が違うので、手で送らず、予約システムとつないだ自動の案内や、ステップ配信(友だちになってからの日数で順番に送る機能)を使います。
文例:
◯◯歯科です。前回のご来院から、そろそろ定期検診の時期です。
ご予約は下のメニューの「予約・変更」から、24時間お取りいただけます。
気をつける決まり:医療広告ガイドライン
配信も「広告」として扱われる
厚生労働省の「医療広告等ガイドラインに関するQ&A」は、メールマガジンについてこう答えています(Q1-11)。
「患者の希望であってもメールマガジンやパンフレットは広告として取り扱われるため、広告規制の対象です。」
LINE の配信は Q&A に名前は出てきませんが、患者さんの希望で届く点はメールマガジンと同じです。LINE の配信も広告規制の対象として扱うのが安全です(当社の読み方です)。
載せられることを広げる「限定解除」の4つの要件
医療広告は、載せられる事項が決められています。ただし、ガイドラインは次の①〜④をすべて満たす場合に、その限定を解除できるとしています(③④は自由診療について情報を出す場合)。
「① 医療に関する適切な選択に資する情報であって患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトその他これに準じる広告であること」
「② 表示される情報の内容について、患者等が容易に照会ができるよう、問い合わせ先を記載することその他の方法により明示すること」
「③ 自由診療に係る通常必要とされる治療等の内容、費用等に関する事項について情報を提供すること」
「④ 自由診療に係る治療等に係る主なリスク、副作用等に関する事項について情報を提供すること」
ガイドラインは①に当たりうるものとして、ウェブサイトのほか「メルマガ」を挙げています。LINE の配信でインプラントや矯正などの自由診療を案内するなら、問い合わせ先、通常必要な治療の内容・費用・期間・回数、主なリスク・副作用をそろえて書きます。
配信してはいけないもの
ガイドラインは、広告に載せてはいけないものとして、次を挙げています。
- 患者さんの主観に基づく、治療の内容や効果についての体験談
- 治療の内容や効果について、患者さんを誤認させるおそれのある治療前後の写真など
「◯◯さんの声」や、説明のないビフォーアフターの写真は、LINE でも配信しません。
送ってよいことの例
- 休診日・診療時間の変更のお知らせ
- 予約の確認と前日のリマインド
- 定期検診の時期のお知らせ
- 歯みがきのこつなど、一般的な情報
迷う内容は、配信する前に、ガイドラインの原文と、医院のある都道府県などの窓口で確かめてください。
よくある質問
- 歯科医院の LINE 配信は、医療広告の規制の対象になりますか?
- 厚生労働省の Q&A は、患者の希望で送るメールマガジンも広告規制の対象としています(Q1-11)。LINE の配信も同じ考えで扱い、ガイドラインの範囲で配信するのが安全です。
- LINE で患者さんの声を紹介してもいいですか?
- 治療の内容や効果についての患者さんの主観に基づく体験談は、医療広告では載せられないものとされています。LINE の配信でも紹介しないでください。
- 予約のリマインドは送っても大丈夫ですか?
- 予約の確認やリマインドは、患者さんとの連絡として送れます。無断キャンセルを減らすのにも役立ちます。予約システムが LINE でのリマインドに対応しているかを確かめると、自動で送れます。
出典
- 医療広告規制について(厚生労働省)
- 医療広告等ガイドライン(令和8年3月30日最終改正、厚生労働省)
- 医療広告等ガイドラインに関するQ&A(厚生労働省)
- LINE 公式アカウント(LINEヤフー for Business)
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